長い間お付き合いをする「養育費」をどう考えるべきか?

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養育費が最後まで滞りなく支払われる確率は約2割?

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養育費の有無が子どもの将来に極めて大きな影響を与えます。養育費は子供の健全な育成を図るために必要不可欠なお金です。

「そんなことは知っている」という声も多いと思いますが、皆がその必要性を本当の意味で理解できていたら、厚生労働省から「養育費が最後まで支払われる確率は約2割」などという統計(平成23年)は出てこないでしょう。

当然の話ですが、養育費は子供の権利です。養育費は子供を養育する親(監護者)が子供に変わって受け取るだけなので、監護者の権利ではありません。

子供を監護する親は、受け取った養育費を自分の生活費や娯楽費と区別せずに使うケースも一部にはあるようですが、本来はきちんと区別しなければなりません。養育費を子供のために使うのは親の「義務」と考えた方がいいでしょう。

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養育費の延滞を防ぐ最大の秘訣は、相手方自身に「きちんと養育費を払おう」と思ってもらうこと

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子供を育てる多くの監護者は「非監護者が養育費を払うのは当たり前」と思っているので、非監護者から養育費を受け取っても「ありがとう」とは言いません。子供のために働いて養育費を払うのは確かに当たり前のことです。ただ・・・

「世の中の割の人は当たり前のことができない。当たり前のことをしっかりやればそれだけでトップ1割に入れる」

という斉藤正勝氏の名言にもあるように、当たり前のことを当たり前にするのは大変なことです。「当たり前」を「ありがとう」と言うのが感謝。

そうは言っても、離婚までの複雑な経緯を考えると、感謝の気持ちを持ちにくいところもあるでしょう。しかし、そんなときは「感謝するのは自分のため」と考えましょう。

「なぜ自分のため?」って・・・養育費を支払う相手方の身になって考えたら答えはすぐに出てきます。単純に「感謝されたらうれしい」「感謝されなかったら悲しい」ということです。

感謝の気持ちが感じられたら、養育費の支払いにも前向きになれますが、そうでないなら消極的になるものです。

ですから、私はいつも「感謝の気持ちを持たないと養育費が滞る確率は間違いなく高くなりますよ」と”警告”しています。

養育費の延滞を防ぐ最大の秘訣は、支払いを法的に強制する公正証書の作成ではありません、相手方自身に「きちんと養育費を払おう」と思ってもらうことです。

相手を怒らせて「絶対に養育費は払わない」と決意させてしまうと、会社を辞めたり、行方不明になったり・・・厄介なことになります。

そんな事態になって「公正証書は万能ではない」と気付いても遅いですよ。この点はどうか覚えておいてください。

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養育費と面会交流は表裏一体

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法律的には「養育費の支払いと面会交流は別の問題」という扱いになっています。ですから、子供を育てる側の親は、非親権者に子供との面会交流を認めなくても養育費を請求でき、相手方が反対しても、調停・審判等の手続きをもって強制的に取り立てることができます。

しかし、それは不完全な法律に基づいた理屈の話。現実的には、面会交流が認められないのに養育費の支払いだけを強制されたら、誰でも不公平さを感じるはずです。

前述したとおり、納得できない形で養育費の支払いだけを強制されたら、当然の話ですが、養育費が滞る確率は格段に高くなります。

そのために「養育費と面会交流は表裏一体と考えて、積極的に面会交流を実施しましょう」という話になるわけですが、実際はそう簡単に片付く問題ではありません。

面会交流の実施に関しては、親や子供の複雑な心情が絡み合い、「面会交流をしたくないから養育費はいらない」といった意見が飛び出てくることが多々あります。

問題は、この”絡み合った複雑な心情”を、どのように解きほぐしていくかです。解決の第一歩は、面会交流の実施に前向きになれない理由を、本人からじっくり聞くことにあると思います。

まずは、面会交流の実施を妨げる要因となっている本人の不安を明かにします。そして、その不安を取り除く方法があることをじっくり検討していきます。(この不安を取り除く方法がカウンセリングです)

不安を取り除くには多少時間はかかりますが、このプロセスによって不安を除去しなければ、養育費や面会交流といった権利は守られなくなります。

養育費も面会交流も本来は子供の権利です。子供の幸せがあなたの幸せでもあるなら、子供のためにベストなj方法をしっかり選択し、実行していくよう心掛けましょう。

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