
「親族と仲が悪い」は男性が選んだ「離婚理由(離婚原因)」のうち「性格の不一致」「異性関係」に次いで多い離婚理由(離婚原因)です。
配偶者の両親・親族との不和を理由に離婚請求をしても、必ず離婚を認められるとは限りません。親族との不和は性格の不一致と同様、簡単には離婚原因として認められず、まずは円満解決に向けて努力することを求められます。
なお、離婚が認められる可能性が高いものとしては以下のようなものが挙げられます。
1,親族間の不和解消に非協力的な場合
同居する夫の両親とうまくいかない妻が「夫は親族間の調整に努力しなかった、間に入ってくれなかった、無関心だった」というような場合
2,親族間の不和を放置・黙認した場合
婿入りした夫が妻の両親から冷遇され、妻も両親の言いなりであったため疎外されたというような場合
離婚専門家の間ではよく「離婚の話し合いにはできるだけ親族を入れないように」と言われます。親族が加わることによる問題点は大きく分けることこんなところではないでしょうか。
まず「公平な意見が期待しづらい」ですが、これは身内意識から”理由にかかわらず”身内の肩を持ってしまうことが多いことによるものです。感情的な意見と言っていいかもしれませんね。
まず、浮気の問題と養育費の問題は法律的には全く別問題です。妻が浮気をしたからといって子供が養育費を受け取れない理由にはなりません。
正しい法律上の知識を持たない者が余計な口出しをすると問題が余計に混乱してきます。正しい法律を知って意見を改められるならまだ良いのですが、もともと感情的なところから介入している親族です。
正しい知識を突きつけられると「法律など関係ない!」などといって怒り出すのが関の山。根底に「身内意識」がある以上、公平な意見は期待しづらいのではないでしょうか.
また、そもそも”妻が浮気”自体が本当にあったのかなかったのかわからないことが多いのです。親族に入る情報はほとんどが離婚する当事者の一方からだけで、相手方から話を聞く機会がほとんどありません。
誰しも自分のことを話すときは都合の悪いことは話さないものですし、自分に有利な点はつい誇張した表現になってしまいます。そういった一方からの中途半端な情報だけを真実と思いこみ、加えて身内感情のプラスされて、「一言言わねば気が済まん!」とばかりにいきなり相手方に”ガツン”とやろうものならもう収集がつかなくなります。身内から話を聞く場合に「話半分」程度とわきまえておいた方がいいでしょう。
それから最後に「本質的な問題を判断するのが難しい」という点です。離婚の手続きにおいて取り扱われる問題の多くが、表面的な問題であることにどれくらいの人が気付いていることでしょう。例えば暴力です.
誰でも暴力が良くないことは知っています。しかし、それでも突如暴力を振るってしまうのには「それなりの理由」があることが多いです。簡単言うと、ここでいう「暴力」が表面的な問題で、「それなりの理由」が本質的な問題です。
当事者は皆、本質的な問題を聞いて欲しいと切実に訴えますが、世の中では暴力の診断書など表面的なところだけを取り上げて対処されるのがほとんどといえるでしょう。
例えば、妻が「夫から暴力を受けた」と医師の診断書を持って警察に走ると、本質的な問題の解明もなく保護命令等の措置を取られるなど、世の中から「暴力夫」のレッテルを貼られてしまうことがあります。
もしかしたら、妻の度重なる浮気・ギャンブル・借金に怒ってつい手が出たのかもしれません。 セックスレスにイライラした日常生活が原因で突発的に手が出たのかもしれません。
しかし、こういった本質に踏み込むことなく手続きでは表面的な問題だけが大きくクローズアップされます。どちらに肩入れするわけでもない警察でさえこうなのですからただでさえ身内贔屓になりやすい親族が本質的な問題に踏み込むのは難しいのではないでしょうか。
このように、親族が離婚問題に加わると様々な問題が生じる可能性があります。親族が離婚問題に介入することが完全に悪いとは言いません。
ただ、介入するのであれば上記のような問題点と、「最終的な結論を出すのは当事者である」という自らの立場を強く認識しておく必要があるでしょう。
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