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親族に冷静な判断は期待しづらい

一般的に離婚の手続きで取り扱われる問題の多くは表面的な問題です。たとえば、暴力を振るった人の多くは、それが良くないと知りつつ、自分を抑えきれずに暴力を振るってしまうケースが大半です。ここでは「暴力」が表面的な問題で、「理由」が本質的な問題と考えていくことにしましょう。

暴力を振るった人は皆”理由をキチンと聞いてほしい”と切実に訴えます。しかし世の中は、暴力の診断書など、表面的な部分だけを取り上げて対処してしまいがちなところがあります。

たとえば、妻が「夫から暴力を受けた」と医師の診断書を持って警察に走ると、本質的な問題の解明はほとんどないままに保護命令等の措置を取られるなど、世の中から「暴力夫」のレッテルを貼られてしまうことがあります。

もしかしたら、妻の度重なる浮気・ギャンブル・借金に怒ってつい手が出たのかもしれません。妻の心無い言葉や態度に耐え切れなかったのかもしれません。セックスレスが長年続いていたことが潜在的な原因かもしれません。

しかし世の中は、本質を無視して表面的な問題だけを大きくクローズアップして糾弾します。いくら理由を説明しても「どんな理由があろうと暴力は絶対にダメです!」とピシャリと言われておしまい。そのようなことが大半ではないでしょうか。

どちらにも肩入れしない警察でさえこういった感じですから、身内贔屓になりがちな親族などは個人的な感情が邪魔をして、余計に本質的な判断が難しくなります。

ですから、親族は「自分はどうしても身内びいきになりがちだ」と謙虚な姿勢を持つよう心掛けた方がいいでしょう。

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