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慰謝料と言っても、請求する原因が不貞行為(不倫・浮気)である場合は、慰謝料を請求する対象者や”不貞行為・不倫・浮気”と言う言葉の意味を正確に理解しておく必要があるでしょう。

「不倫だ!」などと騒いでみても、単に女性と喫茶店で話していた程度なのであれば、それはそもそも慰謝料請求のできる不倫ではありません。不倫とは、配偶者のある男女又は配偶者のいない男女が配偶者以外の異性と恋愛し、性交を行うことを言います。

くだけた表現では「浮気」とも呼ばれたりしますが、浮気は異性交際において本命の恋人と交際を維持しながら無断で他の異性と交際することをいい、未婚の恋人同士の間で使われる言葉です。

言葉の意味に違いはありますが、大事なことは性的な関係(SEX・性交渉)があったかどうか、ということ。datgrea

どんなに喫茶店で仲良く話をしていても、どんなに仲良くメールのやり取りをしていても、それが性的な関係(SEX・性交渉)に結びつくものでなければ、慰謝料の請求は難しいと考えた方が良いでしょう。

また「慰謝料を誰に請求するのか」という問題も極めて重大な問題です。例えば再三にわたる夫の不倫・不貞行為に耐えかねて、妻が離婚を決意したというケースなら、当然夫に対する慰謝料請求を前向きに検討することになるでしょう。

しかし、不倫の相手方に対する慰謝料請求は慎重な検討が必要です。 不倫相手が「配偶者のいる男性だとは知らなかった」とか「配偶者のいる男性とは知っていたが、何年も前から別居していて夫婦関係は破綻していると思っていた」などと主張してきた場合は、慰謝料請求の要件である「故意または過失」を満たさず請求が空振りに終わる可能性があるのです。 sagrawegearh また「夫が不倫をしたのは確かだが反省してやり直すと言ってくれているし、自分も離婚するつもりは無い。」というようなケースでは、夫に対しては(法的には可能だとしても)慰謝料は請求せず、夫についた害虫を駆除するがごとく不倫相手を夫から引き離す目的で慰謝料請求をする、という選択肢もあります。

不倫の慰謝料請求には他にも証拠の確保・まとめ方など、様々なポイントはありますが、最終的には個々の事案ごとに判断していくしかないと考えられますので、詳しくは専門家にご相談ください。