

離婚について家事調停で解決ができない場合には、最後の手段として離婚訴訟を起こすことになります。
離婚訴訟では、離婚そのものだけでなく、未成年の子どもがいる場合に離婚後の親権者を定めるほか、財産分与や子どもの養育費などについても離婚と同時に決めてほしいと申立てることができます。また、離婚訴訟とともに、離婚に伴う慰謝料を求める訴訟を起こすこともできます。

裁判離婚(離婚訴訟)には次のような特徴があります。
裁判離婚では判決が確定したときに離婚が成立します。離婚を認める判決(離婚認容判決)が出て相手が控訴しなかったときですね。相手方が控訴、上告と不服申立てを行っている間は、判決は確定しないため離婚も成立しません。
一審で離婚を認めないとする判決(離婚請求の棄却判決)が出た場合は、第二審・第三審へと新たなる戦いのゴングが鳴ることになります。
わが国の約1%が裁判による離婚です。離婚するか否かを法律によって判断するのですから、裁判官は法律上の原因があるかどうかを考慮します。すなわち法律上の原因がない場合、離婚は認められないことになります。
以前は浮気をした配偶者からの申立ては退けられていましたが(有責主義)、近年はその結婚生活の実態を考慮しもはや破綻しているという場合には、有責配偶者からの申立ても認められています。この傾向を「破綻主義」の考え方といわれます。

裁判離婚(離婚訴訟)には大きく分けて次の3つの負担がかかります。離婚の協議をする段階では勢いで「裁判で決着だ!」などと言ってしまうケースもあると思いますが、本当に裁判をするだけの覚悟があるのかもう一度よくお考えください。
勝ち目のない裁判をして、結局何も得るものがなく、「こんなはずではなかった・・・」と後で後悔するケースは山ほどあります。つまらない意地にとらわれて、泥仕合を繰り広げ、お互いを傷つけあうことだけは避けてください。本当の勝者になるためには「負けるが勝ち」という冷静かつ柔軟な発想も場合によっては必要です。
裁判に突入した場合は、なるべく弁護士をつける
別居した夫婦の離婚が積極的に認められる傾向にありますが、この風潮を積極破綻主義ということがあります。もとに戻らない、夫婦関係が既に破綻している、などの理由で一方が離婚を望んでいなくても離婚を認める判決がでることがあります。
しかし、具体的に「何年の別居」と規定があるわけではなく、8年でも認められたケースもあれば、逆に20年、13年でも認められなかったケースもあります。一方的に離婚を申立てた場合、認められるかどうかは、相手の離婚後の生活が現状と比べて良くなるか悪くなるか といった判断がされるようです。

いざ裁判をすることが決まったら迷わず弁護士に相談してください。本人訴訟もできますが、自分の主張を十分に主張し、その裏づけとなる離婚事由の存在や財産の証明などを自分ですることは、かなり複雑で難しいといえるからです。
それなりの費用はかかりますが、大事なところでお金をケチると逆に高い授業料を払うことになる可能性が高いのです。判決が出た後では、取り返しのつかない事態になることも十分考えられますので、慎重に行動するよう心掛けましょう。
離婚訴訟における訴状の提出先は原則として、夫又は妻の住所地を受け持つ家庭裁判所です。
ただし,その家庭裁判所と人事訴訟を起こす前に家事調停を取り扱った家庭裁判所とが違う場合は,家事調停を取り扱った家庭裁判所で人事訴訟を取り扱うこともあります。

離婚訴訟の訴えには以下の費用がかかります。
訴訟費用
訴訟費用とは訴訟を提起する際の「印紙代」と「郵便切手」のことを指し、その額は請求内容ごとに異なります。(訴訟物の価格によって決まる)
訴訟費用は敗訴した者が負担することになっています。ただし、この中には弁護士費用は含まれていないので注意しましょう。
印紙代
郵便切手代
裁判所ごとに異なるため個別に確認する必要があります。(東京地方裁判所の場合は6400円です)
定められた期日までに裁判所と原告又はその代理人に答弁書を送付し、呼出状に記載された期日に裁判所に出頭してください。答弁書には,訴状の内容を認めるか認めないかを明らかにし、認めないときにはその理由などを記載します。
※あなたから原告又はその代理人に答弁書を送付できない場合は、呼出状に記載されている担当者に問い合わせてください。(郵便切手が必要な場合があります)
裁判で離婚が認められた場合、既に離婚の効力は発生しているのですが、報告的な意味合いで届出をする必要があります。
届出人 訴えを起こした人
届出先 本籍地または所在地の市区町村役場(戸籍係)
届出期間 判決確定日から10日以内 提出書類・持って行く物
氏名欄 婚姻中の氏名 (これまで使っていた氏)
住所欄 届出日に住民登録をしている住所
「婚姻前の氏に戻る者の本籍」の欄
婚姻により氏の変わった人が記入する欄です。
結婚前の戸籍に戻るか、新戸籍を作るかを
決めてください
証人欄
裁判離婚の場合、証人は不要です。(協議離婚は成年者2名の署名・押印が必要です)
連絡先の欄
内容について問合せをする場合に必要です。昼間連絡のつく電話番号を記入してください。
