夫の浮気相手から慰謝料を取るまで

夫の変化に気付かずに・・・

私(27歳)と夫(29歳)は結婚した後、新婚旅行に行っていなかったので結婚から約半年後、お互いに仕事を1ヶ月間休み、海外旅行とスノーボードに行きまくっていました。

その後、お互いに仕事復帰して普段の生活に戻ったのですが、その頃私はインターネットに夢中になっていたので、家にいる間はパソコンをしていることが多く、夫は退屈そうにしていることが多かったと思います。

この頃は夫婦間の会話は少なかったのですが、お互いの仕事が休みの日はスノーボードに一緒に行ったりはしていて、私は特に仲が悪いとは感じていませんでした。

思い返してみれば、3月上旬から主人は仕事の後、携帯メールで「友達とみんなでご飯を食べに行くから遅くなる」とか「送別会があるから」とか、いろんな理由で3日に1度ぐらいのペースで遊びに行っていました。

3月下旬ごろからか、家庭で何気ないことでも喧嘩が多くなったのですが、私は”些細な夫婦喧嘩”くらいと捉え、あまり気にしていませんでした。

夫から突然離婚を切り出される

理由は覚えていないのですが、ある日夫と大きな喧嘩をしてしまいました。夫から「もう離婚する」と言われ、私も「これは大変だ」と思い、その日から霧中になっていたパソコンを控えるようにしました。

できるだけたくさんの時間を仲良く過ごせるよう気を使ってみたら、2日程度だけどとても楽しく過ごすことができました。

そんな矢先、以前から「仕事場の花見の幹事を頼まれた」と言っていた主人は、花見予定日を含む3日間家に帰ってきませんでした。

さすがに3日も家に帰らず、連絡もしない・・・そんな状況になればいくら鈍感な私でも「浮気」に気付きます。そして3日後、帰ってきた夫は「もう俺の事嫌い?俺浮気してるし、もう嫌いになったでしょ・・・」と言いました。

「ごめんという言葉がなぜ一番に出てこないの?」「罪悪感はないの?」「どんな思いで連絡もせず帰ってこない夫を待っていたと思ってるの?」

その後じっくり時間をかけて今までのお互いの心境の変化などを話し合いました。すると主人は「いつもパソコンばかりいじって俺の相手をしてくれないので寂しかった。俺に自分に感情が無くなったと思ってた」と言いました。

私は別にそんなつもりはなく、パソコンをいじっている時間が長かっただけなのですが・・・。

そんな二人の心のすれ違いであったことを確認し、私は夫に「冷たい態度をとってごめんね」と、夫は私に「勘違いして浮気してごめん」と、お互い認め合って離婚は回避できました。

そして、彼から浮気相手に対する深い愛情が無いことを確認し、その場で浮気相手に電話をかけてもらい「もう別れよう、もうこれ以上会えないから」と言ってもらいました。

その場では一度は許したものの、少し時間が経つと裏切られた気持ちが再度よみがえり、その後何度も思い出しては喧嘩を繰り返していました。

最初はひたすら謝っていた主人も「こんなに謝っているのに許してくれないんだったらどうすればいいんだ」というような喧嘩が続きました。

新鮮な気持ちに戻れた入院生活

そんな状況が続いた私は精神的におかしくなり「この状況から抜け出せないのなら死んだ方がましだ!」と思い悩むようになりました。

そして「精神科に入院すれば環境も変わるし、落ち着くことができるのでは」と思って病院に行くと、即入院することになりました。

夫が見舞いに来る時間はわずかでしたが、その分お互いに新鮮な気持ちになることができました。

退院後、パソコンで不倫のことを調べると「不倫で離婚したら配偶者から慰謝料を取れる」「不倫相手からも慰謝料をとれる」という情報がたくさん出てきました。

私は更に、不倫の事例、慰謝料の相場、手続きの流れ・費用などを調べまくりました。以降、私は連日市立図書館に通い、法律に関する本を毎回10冊ずつ借りてきて、必要なページをコピーして、蛍光ペンで関係のある部分をピックアップしていきました。

慰謝料を取るまでにどんな手順が必要か、内容証明とは何なのか、どうやって作成すればいいのか、調停とは何なのか?など知らないことだらけなので、とにかく調べまくりました。

私は興味のないことには全く無関心の性格ですが、この時はばかりは本当に集中して勉強しました。今までにこれほどまで勉強したことはなかったと思います。

自分なりに勉強していく中で「法律は奥が深くて難しい・・でも知らなかったら請求できないことも知っていれば貰えるんだ」ということがわかり「法律を知らない人は損をするもんなんだなぁ」と改めて思いました。

不倫相手に宣戦布告!!

そんな矢先、主人の浮気相手から主人の携帯に「話したいことがあるので会えませんか」といった内容のメールが届いたのですが、主人はメールを無視してくれました。

そして私は不倫相手の女性に”不倫の精神的ショックで入院したこと”と”慰謝料を請求する旨”を、生まれて初めての内容証明で送ることにしました。

請求額をいくらにするか悩みましたが、請求額はいくらであろうと、すんなり払うとは考えられませんし、調停になれば請求額よりも低い金額になるだろうと見込んで200万円に設定しました。

内容証明の書式は、一行に付き○○文字、一ページにつき○○行までという決まりがあるですが、私が郵便局に持って行った自作の内容証明は既定の文字数を超えていて、一度家に戻って作り直すことになりました。

内容証明は全く同じ書類を3通作り、一通は自分の控え、一通は相手に送るもの、一通は郵便局が保管するためのものです。費用は全部で千円ちょっとだったと思います。

不倫の相手方に内容証明を送たところ、後日、相手からの返答の内容証明が届きました。「あなたと会って話をする気はあるので連絡をください」とのことでした。

後日、私は録音のできるレコーダーを持って浮気相手に会いに行きました。相手は友人と一緒に来ていました。

私が確認したかったのは「主人との肉体関係を認めるか」ということでしたが、その点はすんなりと認めました。この時点で私は「間違いなく慰謝料を取れる」と思いました。

しかし相手は「申し訳ないと思っているけど、慰謝料200万円は正当な金額かどうかはわからないし、経済的な余裕もないので払えない。」と言いました。

不倫の慰謝料を求める調停の申立て

私はやむを得ず、不倫の慰謝料を求める調停を申し立てることにしました。腹が立っていたので、私は相手方に会ったその日に家庭裁判所に行き、調停申立方法について聞いてみました。

すると担当の人が申立書類の記入方法などを丁寧に教えてくれたので、言われたとおりに記入して提出しました。

1回目の調停期日に出頭すると、申立人と相手方のそれぞれ専用の待合室がありました。そしてその待合室とは別の部屋で調停委員2人が私と相手を交互に呼び、お互いの言い分を仲介して聞いてくれる仕組みになっていました。

私は総額100万円まで請求を下げ、月々5万円の分割払いまで交渉の余地を与えた。しかし相手は「よく頑張っても払えるのはせいぜい月1万円」と主張し、1回目は不成立となりました。

調停委員から「次回までにお互いもっと譲り合う方向で考えて下さい」と言われましたが、私も「次回は月々25000円の分割払いまで下げてでも調停を終わらせたい」と考えていました。

第二回目の調停はお盆の頃でした。私は分割払いの金額を譲歩して早く終わらせよう思って調停に望みました。

しかし相手方は「月々5000円で何年も払い続けるのは無理なので、総額10万円しか払えない」などと、開いた口が塞がらないようなことを言ってきました。

話にならないので訴訟を決意し、調停は不成立で終わらせました。

自力で裁判ができることを知る

「本人が自力でできるのは内容証明の発送と調停まで」「裁判は専門的なので素人には無理、弁護士をつけた方がいい」と考えた私は「なんとか費用を抑えて裁判ができないだろうか」と考えました。

自分で調べてできそうなことは全てやって行き詰った状態だったので、専門家にアドバイスをもらおうと思い弁護士を探しました。

知人に弁護士はいないので、インターネットで弁護士事務所を探して一軒一軒電話しました。私には時間がなかったため、今日中できれば今すぐ相談に乗ってくれる弁護士はいないのかと聞いて回りました。

でもなかなかそんなにすぐに時間のある先生はみつかりませんでした。しかしそんな中、20代後半の若い弁護士の先生が「夕方なら時間がとれる」と言ってくれたので早速行ってみました。

これまでの経過を話し、相手はお金が払えないと言っているし、今後どうすればいいのかを聞きました。

すると「相手が不貞関係を認めた証拠の録音があるなら、訴状さえ提出したら勝訴は間違いないと思うので、訴状作成だけやりましょうか?」と言ってくれたので、すぐにお願いしました。

結局30分の法律相談料5,000円、訴状作成費50,000円の合計55,000円を支払って帰りました。

慰謝料の請求額は、金額により訴訟費用(印紙代)が違うので150万円にしました。月末までには郵送で訴状を送ってくれるとのことだったので待っていると分厚い封筒が届きました。

「こ、これは自分では作れん!」と思いました。中には正本、副本、控えの訴状が入っていて、私の印鑑を押す部分にえんぴつで印をしてくれていました。

訴状には私が主人と出会った経緯からいつ結婚したか、主人と浮気相手はいつどこで知り合っていつまで不倫が続いていたかなど、私が話した内容をすべて記載してくれていました。私はすぐにその訴状の正本と副本を裁判所に郵送しました。

相手からの答弁書

裁判所から郵便が届き開けてみると相手からの答弁書でした。私の訴状に対しての反論が書かれており、内容は主に「不倫は主人から強く誘われていた」という内容がほとんどで、証拠書類としてなぜか医者の診断書が2通添付されていた。

答弁書には、主人の主張と全く違うことが多数含まれていて、それに対する編論の書類はどうすればいいのか、さらに調べてみた。

私はそれまで「裁判の期日に裁判所に行けばその場で判決がでるもの」と思っていましたが、答弁書を読んで「これは一回では終わらないのではないか」と思いました。

ネットで色々調べましたが、訴訟が始まった後のことは、弁護士の仕事と書いてあるだけで、本人訴訟の情報はあまり手に入りませんでした。

陳述書と準備書面を出さなければいけないのは分かったけど式な書式の作り方が分からないし・・・、ということでまた弁護士の法律相談に行ってみました。

先生は準備書面の書式を教えてくれて、裁判の流れにも大まかに教えてくれました。裁判の第1回期日というのは口頭弁論期日といって、原告は訴状の内容に間違いがないか、被告は答弁書の内容に間違いがないかを聞かれるだけのことでした。

その期日までに準備書面を用意していても、それに対する相手の反論もあるので、結局続きは第二回目口頭弁論になるようです。

悪戦苦闘の末に何とか自力で準備書面を作成しました。そして準備書面の控えを自分で保管し、正本と副本を裁判所に郵送しました。

ドラマに出てくるような法廷

第一回口頭弁論の日に法廷に行ってみると、ドラマやニュースのようなまさに法廷だした。

裁判官がちょっと高い位置にいて、書記官がそのすぐ前のちょっと下あたりで、原告と被告は左右の壁側で向かい合う形で、真ん中には証言をするときに使うようなテーブルがあって、後ろには傍聴席がありました。

弁護士に聞いていた通り、原告被告両方に訴状と答弁書に間違いがないかの確認を取って、あとは私の主人が証人として来る事ができるかを聞かれたので「本人は関わりあいたくないと言っていました」と伝えました。

すると「それでは陳述書を提出してください」と言い、相手方には私の準備書面に対しての反論があれば次回までに提出するよう言われて、次回期日が決まればあっさりとほんの15分程度で終わりました。

ただ、その中で裁判官は相手に「肉体関係を認めているのなら、どちらが強く誘ったかは金額を出す上であまり関係がないので、いくらかの支払いは免れないですけど、今の時点でいくらか払う気持ちはありますか。」と聞きました。

相手方は「20万円ぐらいしか用意できません」と言っていました。私も20万円では納得ができないので、裁判を続けることになりました。

その後私は夫に陳述書を書いてもらい、裁判所に郵送して次回期日まで待っていましたが相手からの反論の書類は来ませんでした。

しかし第二回目口頭弁論に行くと、大量の相手からの陳述書と元同僚の証言となる書類を渡されました。「書類が前日に出来上がったので郵送する時間がありませんでした」ということでした。

和解金50万円ですぐに決着

裁判官は「被告の書類もたくさんあることですし、次回までにゆっくり読んできてください。ちなみに被告は50万円なら現金で支払うと書いていますが・・・」と言いました。

私が「えっ」と言うとその大量の書類の中で「50万円なら借金をして支払う意思はある」と書いてあるらしい。

裁判官は私が50万円で和解するとは思ってなかったようでしたが、私は「じゃあ50万円でいいです」と言ったところ、裁判官は「え?いいんですか?じゃあ話が早い。来週にでもしましょうか」ということになり、次回法廷の場で現金50万円を受け渡すということで話がつきました。

私もこれ以上長い時間裁判を続けて高額な判決が出ても、分割払いで支払いが遅れる可能性があることを考えると、現金一括で解決して一切縁を切る方が楽だと思ったので、そのように決断しました。

一週間後、法廷の場で相手の持ってきた現金をその場で確認し、ようやく一件落着しました。今回の件では、主人に浮気をされて一時は相当なショックを受けました。

しかし、法律を勉強するいい機会になりましたし「お金を払わせて仕返しができた」という達成感と満足感に浸ることができました。

確か図書館で借りた本のどこかに「慰謝料とは涙を流して傷ついた心の治療代です。泣き寝入りせず、流した涙の分はしっかりぶんどってやりましょう」と書いてありました。

今は「正にその通り!」と思います。なんだか久々にやり遂げたという満足感に浸っています。

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