お茶を出してくれない妻

「お茶を出してくれない」なんてタイトルを見たら「お茶くらい自分で汲めばいいだろ」と思われるでしょうね。でも私はこれだけで「離婚だ!」と思ったんです。

私と妻は同い年の35歳。結婚4年目で2歳になる娘が一人います。自分で言うのもなんですが、「この子のためならいつでも死ねる!」なんてことを恥ずかしげもなく言える私はかなりの親バカだと思います。

で、妻の方はというとフツーに子供を可愛がるフツーの妻なんですが、子供が生まれてからというもの私に対する態度がどんどん酷くなってきました。

「子育ては本当に大変なんだから少しくらい大目に見てあげなよ」という声がまた聞こえてきそうですが、まあまあ、それをこらえてもう少し聞いてください。

妻が子供のことに精一杯なのはわかります。が、しかし!妻は夕食を作っても自分と娘のお茶だけを汲んでも、私の分は汲んでくれない、っていうのはどういうことなんでしょう。

食事の用意を私が手伝っていてもですよ!私が目の前にいてもですよ!それでも私のお茶だけ汲んでくれないなんて私の頭ではどうにも理由が理解できないのです。

実はこれってお茶だけではないんですよ。ご飯を茶碗につぐときも、妻は自分と娘の分だけをつぎ、私の分だけついでくれません。

たかがお茶・・・たかがご飯・・・と思い、黙って結婚してから3年以上経ちました。しかし「塵も積もれば・・・」というように、いつしか不満は爆発寸前となったため、思い切って妻に「どうせお茶を汲むなら俺の分も汲んで欲しいんだけど・・・」とお願いしてみました。すると、妻は次のような衝撃的な言葉を発しました。

「私は召使いか!」

私は言葉を失いました。私はたった一杯のお茶をお願いしただけです。たった一杯のお茶を汲むことさえも気を遣って・・・妻を刺激しないようにと我慢してきた私が、ご主人様気取りで命令したとでも言うのでしょうか。

私は「お茶一杯頼んだら召使いになるんかい!人をバカにするのもええ加減にせえ!」と怒鳴りました。しかし、妻もいったん怒るとテンションはそう簡単には下がりません。いや、下がるどころか衝撃発言はどんどんエスカレートし、最後には私の食事を作ること自体も

「あんたのご飯は”ついで”
作っているだけだ!」

と言い放ちました。もう私はぶち切れました。「”ついで”でしか作れない飯などいらんわ!」と怒って家を出ました。「ふざけんなバカやロー!もう離婚だ!。もうあんな家になんか戻るか!」ってなテンションです。私は次の日も、その次の日も、そのまた次の日も家には戻りませんでした。

娘に会いたくて会いたくて仕方なかったのですが、鬼の形相をしたオニババが待っているのかと思うと、どうしても家に戻る気になれません。

でも5日後には結局家に戻りました。理由は「子供に会いたかったから」です。まさに「子は鎹(かすがい)」です。私は他の人からよく「なんでそんな奥さんと一緒にいられるの?」と聞かれるのですが「子供が接着剤になっている」としか言いようがありません。

世間では「たかがお茶一杯」と評されるだけでしょう。弁護士に相談しても「離婚原因にはなりません。夫婦喧嘩は家でやってください」と言われるだけかもしれません。

でも、私が離婚を考えるのには”たかがお茶一杯”の前に、数時間程度では語り尽くせない不満の歴史があることをわかってほしいです。私は役所が行う法律の無料相談を受けましたが、担当した弁護士はさも全てを知っているかのように「夫婦なんてそんなものですよ」と軽くあしらわれました。

たしかに夫婦なんてそんなものかもしれません。弁護士の言うことが正しいのかもしれません。でも私は「さすが弁護士さん!」とは思いませんでした。

私が思ったのは「お前に俺の気持ちなんか分からんわ!」ということです。どっかのドラマではありませんが「離婚騒動は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きているんだ!!」ってな感じです。

私はあのとき離婚相談に何を求めていたんだろう、今さらながらに自分に問うてみました。するとたった一つのキーワードが思い浮かびました。それは

「共感」

です。何も自分と全て同じに気持ちになってくれなんて言うつもりはありません。ただ、「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」という言葉どおりに適当に対応されたら、とても本音なんて語れない、ということを知って欲しいです。

その点ライアの先生は、私が夫婦喧嘩に関するエピソードをあれこれぶちまけても、嫌な顔一つせず真剣に聞いてくれました。そして私も言うだけ言ったら、なぜかすっきりして「よくわからないけどもう一度やり直そう」という気持ちになれました。

離婚相談には「共感」が本当に大切なんだなあと今さらながらに感じています。その節は本当にお世話になりました。

 

離婚専門家の感想

「お茶を出してくれない」なんてタイトルを見たら、ほとんどの人は「たかがお茶くらい・・・」と思ってしまうでしょう。しかし、お茶の問題などは実は氷山の一角で、問題の本質は別の所にあることが多いですね。

ちょっと話がそれてしまうかもしれませんが、私はそもそもこのような相談は、いわゆる「法律の専門家」にはしない方がいいと考えています。なぜなら、法律家はどうしても目の前の「お茶を出さないこと」だけを取り上げて、法律的な視点から「離婚原因に当たるか?慰謝料を請求できるか?」といったことばかりを論じてしまいがちだからです。

表面的な問題だけを取り上げて高尚な法理論を展開してみても、本質を外れた話は逆に話をややこしいものにするだけです。例えば、暴力の問題では「暴力に至った経緯」はほとんど取り上げられず「暴力を振るった事実」だけがピックアップされることが多いですね。

本質的な解決を図るためには「暴力に至った原因」を明らかにするのは当然の話ともいえますが、現実には暴力に至った原因にまで踏み込んで適切な対応をしてくれる機関はほとんどありません。

悲しい話ではありますが、これが日本の現状です。そこで私たちライアの専門家は「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」という夫婦間の些細な問題も「離婚に繋がる可能性のある重大な問題」と捉え、夫婦関係の改善・修復を最優先に考えた相談を実施することにしました。

例えば上記の「お茶を出してくれない」という問題についても、今は「子は鎹(かすがい)」で何とか綱渡りのように夫婦関係を継続していますが、本質的な問題は解決されていませんから、またどこかの場面で離婚問題に発展する可能性が高いと言えるでしょう。

小さな不満も溜め込んだら爆発してしまいます。上記体験談では子供の存在のおかげで離婚には至りませんでしたが、もしも夫婦二人きりだったら離婚に至った可能性も十分にあるでしょう。

良い夫婦関係を築くためには「妻がいかに夫を立てるか」ということが特に重要な問題です。「なんで私が夫を立てなきゃいけないの!?」という反論が奥様方から聞こえてきそうですが、こういったとき私はあえてこう言わせていただきます・・・「あなたのためですよ」と。

「男の出世は女次第、女の幸せは男次第」という言葉もあるように、夫の出世は妻の幸せに繋がるものです。私はこのご主人からお話を直接伺いましたが、「何のために仕事をしているのかわからない」「何をする気にもならない」「あんな家には戻りたくない」といったネガティブな発言のオンパレードでした。

このような夫がはたして社会に出て良い働きができるでしょうか。能力次第である程度の結果は残せるかもしれませんが、普通は本来持っている能力のほんの一部しか開花させることはできないと私は思います。

たかがお茶一杯ですが、されどお茶一杯です。ニッコリ笑顔で「はいどうぞ」と差し出すお茶一杯で家族が幸せに近づけるなら何とも安い投資とは思いませんか?一度壊れた夫婦関係を元に戻すのは大変なことです。取り返しのつかない状態になる前に、あなたももう一度夫婦関係を見つめ直してみませんか。

日常の中にいくつも幸せに繋がるチャンスが眠っていることは、きっとあなたにもわかるはずです。

 

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